脳神経外科の受診ガイド

脳出血を治療するうえでのポイント

脳集結の初期治療を開始するうえで大切なのは、呼吸・循環の管理、頭蓋内圧亢進の治療、合併症対策です。脳卒中の患者が搬送されてきたらCT検査を行い、脳出血と診断されたら、まず呼吸・循環を確保します。

重症の脳出血では、頭蓋内圧亢進で脳ヘルニアを発症するリスクがあるので、マンニトールの急速点滴静注を行います。意識障害がある場合、合併症として感染症と消化管出血が起こりやすいので、抗生物質と抗潰瘍薬を投与します。

脳卒中の重症度とCT所見によって外科治療の適応を考慮しますが、脳外科医と神経内科医で見解が異なり、海外では日本ほど手術が実施されていないため、胸痛のコンセンサスが確立されていないのが現状です。

手術の方法としては、従来は頭蓋骨を取り除いて血腫を除去する方法がとられてきましたが、細菌は頭部を固定して画像検査を見ながら血種を吸引する手術や内視鏡による手術も行われるようになってきました。

高血圧性脳出血のうち、被穀出血と小脳出血は手術定期王と考えられるケースもありますが、視床出血や橋出血は血主を除去することが困難な場所であるため、手術適応はないと考えられます。

意識障害もなく、血腫が小さい場合には手術の必要はなく、内科的な治療で様子を見ることになります。内科的には血圧の管理と抗浮腫薬の投与を行い、定期的に頭部CT検査を行います。小さな血主は時間の経過とともに吸収され、消失します。


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